2016年に公開された映画「クレヨンしんちゃん爆睡!ユメミワールド大突撃」を鑑賞しました。
クレヨンしんちゃんシリーズといえば、おちゃらけた子供向けアニメというイメージがありますよね。
大人でも感動するという作品もあり「オトナ帝国の逆襲」「アッパレ!戦国大合戦」などは、多くの方が感動したのではないでしょうか。
この2つ以外にも、「ユメミワールド」の話が結構感動できますしおすすめできます。
この記事では、「クレヨンしんちゃん爆睡!ユメミワールド大突撃」を見ての感想などを紹介していきますね。
映画「クレヨンしんちゃん爆睡!ユメミワールド大突撃」のあらすじ
ユメミワールドのストーリーは、謎の転校生「サキちゃん」と野原一家、かすかべ防衛隊が夢の中で悪夢に立ち向かうという内容です。
テーマとしては、親の子供に対する愛だと思いますし子供だけでなく親が見ても感動するシーンもありました。
毎回、芸能人がゲスト声優で話題になるのですが、安田顕さんと吉瀬美智子さんととにかく明るい安村さんが登場します。
序盤:サキちゃんとの出会い
ある日、野原一家は家族全員が巨大な魚に飲み込まれてしまうという悪夢を見て朝を迎えました。
朝の新聞を見たところ、隣の越谷市で「謎の悪夢現象、集団悪夢シンドローム事件」という記事が出ていました。
この事件は、子供が特にパニックとなり学級閉鎖にもなるほどの大きな事件でしたが、徐々におさまってきたようです。
幼稚園に行くとネネちゃん、マサオくん、風間くん、ボーちゃんが集団悪夢シンドローム事件の話をしていました。
するとその日に、紫色の髪をした謎の転校生「サキちゃん」がしんちゃんの通うふたば幼稚園のひまわり組にやってきます。
どこか浮かない顔をしているサキちゃんは、幼稚園の子供達と仲良くしようとせず、しまいには激怒したりして孤立してしまいます。
中盤:春日部に悪夢が広がる
野原一家や幼稚園は、同じ夢を共有していたようで不思議な玉(ユメ玉)に乗っています。
ユメ玉がある状態で自分のやりたいことを願うと、自分が描いていた通りに夢を見ることができます。
マサオくんは漫画家、風間くんは政治家、ネネちゃんはアイドル、ボーちゃんは石、しんちゃんはお姉さんと一緒の夢をみるんですよね。
子供の場合は、ユメ玉が大きいのですが大人だとユメ玉が小さくて上手く夢を見ることができないでいます。
すると、巨大な魚の背中からユメ玉が小さい人たちが放り出されてしまいます。
放り出された先の世界では、荒れた土地が広がっており悪夢にうなされてしまいます。
夢から覚めると春日部全土で集団悪夢シンドロームが大人の間で広がっていることがわかりました。
どうやら、サキちゃんのためにお父さんが開発した機械が原因で悪夢が発生していたようです。
ユメ玉を集めてサキちゃんの頭に装着した装置で、サキちゃんが悪夢にうなされないようにしたということがわかります。
終盤:しんのすけがサキちゃんを救う
大人たちの間では悪夢が続き元気がなくなっていきます。
また、子どもたちの夢にも次第に影響が出てくるようになり、巨大なぬいぐるみが夢のエネルギー「ユメルギー」を吸っているところを目撃するようになります。
悪夢のせいで幼稚園は休園になり、かすかべ防衛隊の秘密基地にサキちゃんと防衛隊のメンバーが集まります。
夢の中にサキちゃんがいなかったことから、サキちゃんが悪夢と関わっている可能性があると風間くんが疑います。
事件の真相を調べるために再び夢の中に入るとサキちゃんとお父さんが関わっていたことが明らかになりました。
悪夢を解決するには、バクと呼ばれる生き物に悪夢を食べてもらうと解決できることが判明します。
しんのすけ「オラがサキちゃんをおたすけする、いっしょにさがしにいこ!」
しんのすけとサキちゃんは、手がかりもないままバクを探しに悪夢の荒野に飛び出していきます。
一緒に旅をしている中で、咲ちゃんの過去が明かされていきます。
サキちゃんのお母さんは、ユメミワールドの実験中にサキちゃんをかばうようにして亡くなっていました。
サキちゃんの悪夢は、亡くなったお母さんの幻影だったことがわかります。
しんのすけが旅をしているとサキちゃんのお母さんの亡霊が現れ、攻撃をしてくるのですが、しんのすけがバクに変身して事件を解決します。
サキちゃんは、お母さんに謝罪をしながら明るい性格に戻りました。
映画「クレヨンしんちゃん爆睡!ユメミワールド大突撃」の感想
このストーリーは、劇団ひとりさんが書いた作品であることがわかりました。
クレヨンしんちゃんの世界観でありながら、子供のことを思う親の愛を感じました。
敵の親もしんのすけの親もどちらも子供のことを1番に思っていたから起きた事件だったと思います。
途中トラウマになるようなシーンもあったのですが、終盤10分にとても感動するシーンがあって感動できました。
トラウマになりそうなところもあった
サキちゃんのお母さんが悪夢の象徴として出てくるシーンが後半にありました。
お母さんの姿は、おばけというか劇場版のエヴァンゲリオンのようなタッチで書かれており子供に見せるには怖すぎるのではないかなあと思います。
また、特別出演としてとにかく明るい安村さんが登場するシーンもあったのですが、集団で安村さんが追っかけてくるというのが笑えるようで気持ちが悪かったですね。
終盤10分の親の愛情に感動
暗いサキちゃんが、バクの存在を信じて明るくなっていくという気持ちの変化に僕もいつの間にか応援したくなる気持ちが出ていました。
暗闇の中でいるかどうかもわからないバクを信じ続けるしんちゃんの素直な気持ちも素敵でしたね。
この話の中でもっとも感動的だったのが、みさえが「サキちゃんに伝えなきゃいけないことがある!」と話して夢の中に飛び込んでいくシーンです。
みさえも母親だから、亡くなったサキちゃんの母親の気持ちがわかるんだと思います。
サキちゃんは、お母さんが亡くなってしまった原因を自分のせいだと思いつめていて、お母さんが恨んでいるから一生苦しまなきゃいけないと思っています。
そこへみさえが登場し、感動的なセリフを残していました。
子供のピンチに駆けつけない親がどこにいるって言うのよ!
親にとって子供ってのは、自分以上なの!そこんとこわかってんの!?
なのにあんたは歯磨きしたくないだの、野菜は食べてたくないだのわがまま言うんじゃない
優しくしてくれるパパばっかりに甘えるんじゃない!
好きで嫌われ役やってるんじゃないわよ、嫌われたっていいから自分の子供を守りたりだけ
あんたたち子供にはわからないでしょうけどね、それが母親ってものなの
みさえは、決して子供が嫌いだから強い口調で叱るのではなく子供のためを思って叱っているんだということを伝えに来ました。
2014年に公開されたロボとーちゃんに続き、今回はみさえの言葉に感動できる話でしたし心にささりましたね。
お母さんが亡くなったことは悲しいこととしてずっといると思いますが、この言葉で乗り越えて行けるきっかけとなってよかったと思います。
まとめ
今回は、クレヨンしんちゃん爆睡!ユメミワールド大突撃についての感想を書いてみました。
クレヨンしんちゃんの映画は、子供向けとして作られていますが中には大人にささるようなメッセージもあって感動する作品もあります。
ユメミワールドは、母親が感動するようなメッセージが後半10分に込められていると思いますしおすすめです。
この作品のレビューとしては「★★★★☆」です。