日本の就職活動をテーマにした映画「何者」を見ました。
「何者」というタイトルからどんな展開なのか気になる作品だなあと思い惹かれました。
タイトルの意味も後半の話で理解することができるのですが、少々闇が深いため見るのには注意が必要だと思います。
この記事では、映画「何者」を見たけどおすすめできない理由やどんな内容なのかを紹介します。
ここからはネタバレも含みます。
映画「何者」の概要
この物語は、5人の同じ大学に通う就活生の話がテーマとなっています。
5人は、「就活対策本部」という定期的に就活の情報交換をする場所を作ることになります。
なかなか内定が出ない状況の中で、1人の内定者が出たことで人間関係の歪みが生じ始めます。
5人は、Twitterにそれぞれの悩みを吐き出していくのですが心の闇も投稿されるようになっていくことでお互いを分析しあったりしてしまうんですよね。
この作品は、表面上は応援していてもTwitterでは違うことがつぶやかれているというリアルな就活生の悩みを少し大げさにしたような内容になっています。
映画「何者」に登場するキャスト
この映画には、5人の就活生が登場します。
5人は、友達のつながりから就活対策本部を通して繋がります。
冷静分析系男子:二宮拓人(佐藤健)
この物語の主人公で、一見すると真面目で誰よりも内定を取れそうに思えます。
しかし、実際は就活2年目で誰よりも劣等感を感じていて正確が歪んでいます。
光太郎とルームシェアをしていて、演劇の芸人になることが夢だったのですが就活を期に諦めてしまいます。
地道系素直女子:田名部瑞月(有村架純)
主人公とは友人で、光太郎と付き合っていた過去があります。
優しい性格で、一歩引いた目線で4人を見守っているような子です。
就職活動では、5人の中で1番最初に内定をもらうのですがこのことがきっかけとなり人間関係が歪んでいきます。
意識高い系女子:小早川理香(二階堂ふみ)
瑞月の友達で隆良という彼氏と同棲しています。
就活対策本部を立ち上げたり、自宅のパソコンを貸し出したりする姿は面倒見のいい姉さんという感じがします。
就活対策本部として自分の家を使わせるのですが、部屋の内装だったり出てくるご飯なども意識が高くプライドが高い一面があります。
主人公と同じ面接を受けることになるのですが、グループディスカッションの際に、他人とズレている実績を発表してしまうなどプライドが高いことが邪魔して内定が出ないでいます。
天真爛漫系男子:神谷光太郎(菅田将暉)
主人公と友達でルームシャアをして暮らしている明るい性格のバンドマンです。
誰からも好かれるようなタイプで、表裏がなく5人の中でムードメーカーのような存在です。
就職活動も最終面接まで行くのですが、落ちてしまったり中々苦労しています。
空想クリエイター系男子:宮本隆良(岡田将生)
理香と同棲している彼氏で、就職をせずフリーで仕事をしています。
クリエイティブに生きたいという考えのため、就職活動をしている人を見下しているような発言も垣間見えます。
ただ、フリーの仕事が上手く行かず焦り始めたことから就活をこっそりと始めています。
映画「何者」を見たけどおすすめできない理由は裏の顔が怖すぎるから
瑞月の内定がきっかけとなり、5人の心境に変化していきます。
中でも、主人公と理香の闇が深く、光太郎や瑞月の会社がブラックであってほしいと願っています。
理香は、主人公が秘密で作っているTwitterの裏アカウント「@NANIMONO」のことを知っていて悪口を書いていることを知っているんですよね。
主人公のツイートが後半、連続で出てくるんですが就職2年目だということでどこかひねくれた内容がつぶやかれていて病んでる感じがしました。
「自分はこいつらより分析がすごいんだ」と自慢するかのようなツイートをしている自分が大好きなんだろうなあと思います。
大切な友達であろうと、隠れてこそこそ悪口を言っているかと思うと気持ちが悪かったです。
現実でもありえそうだし、人を批判するだけ批判しておいて自分は就活に対して一生懸命になれないでいるのでしょう。
Twitterに依存することで、就職できないでいる自分を守りたいという弱さがあるんだと思います。
焦る状況が続くと正常な感情を保てないと思うし、自分が諦めた演劇でうまくいっている友人も知っているから余計に何者でもない自分が嫌で仕方ないんだと思う。
主人公も最初から闇が深かったわけではなくて、やりたいことを放棄して就職を選んだ自分が正しいんだと思いたいじゃないかなあ。
現実問題として、やりたくて仕事をしている人って少ないと思いますし、それが正しい選択なんだと自分に言い聞かせたいから上手くいっている人に嫉妬したくなるんだと思う。
この作品を見て、最後に裏の顔が暴露された時の怖さがリアルすぎて怖かったです。
もっと、他人を比較しなくても自分は自分だと気にすることがない世の中になってほしいですね。
まとめ
今回は、映画「何者」について書いてみました。
この作品では、就活がテーマであるのですが表面上の感情だけでなく裏の顔も表現されています。
社会に出て何かになりたいけど、なれないからネットの世界で何者かになっていないと不安で仕方ないんだということを言いたい作品なんだと思いました。
闇が少し深いため、おすすめできる作品ですとは言い切れませんがこれを見てSNSの使い方を見直したいですね。
この作品のレビューとしては、「★★★☆☆」です。